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うた、なかま、ちえ＝たのしくいきる ちから
むかしあるところにはたらきもののろばがいました。けれども歳をとって おもいにもつをはこべなくなってしまいました。 あるひしゅじんは「にもつをはこべないなら もう食べるものをやらないぞ、」と ろばをおいだしてしまいました。
ブレーメンにいこう、うたうたいながら
ひひーん、かなしいよう、食べるものがないよう。 「あ、あんなところにギターがあるよ」「そうだ、これをもってブレーメンにいこう！そしておんがくたいをつくろうよ」 「さんせい、なんだか げんきがでてきたわ」♪ブレーメンにいこう うたうたいながら♪
しばらくいくと いぬがいました。
「いぬさん、かなしそうだね、どうしたの？」「歳をとっていねむりばかりしてるから、しゅじんにおいだされたんだ」「それなら いっしょにブレーメンにいこう。あそこにたいこがあるよ」 「それはいいかんがえだわ。すてきなたいこ」「なんだか げんきがでてきたよ」
つぎに、歯がぬけて ねずみがとれなくなったから しゅじんにおいだされた というねこにあいました。 アコーデオンをみつけて もりもりげんきがでてきたねこさんも なかまになりました。 みんな いっしょにブレーメンにいって おんがくたいをつくることにしました。
つぎに であったのは
こえがでなくなったから、あした すーぷにされてしまう という にわとりさん。らっぱをみつけて なかまにはいりました。
♪ブレーメンにいこう、うたうたいながら ブレーメンにいこう みんないっしょに。 どんなにつらいことがあっても だいじょうぶぼくらにはうたがある♪
ところが あるいているうちに ひがくれてしまいました。
おなかがぺこぺこで もうあるくことができません。
どろぼうさんの かくれが
暗くなって食べるものも とまることろもなく、とほうにくれる どうぶつさんたち。そんなとき もりのむこうに明かりをみつけました。「やったーみんなで行ってみよう！」ところがそこは どろぼうの かくれがでした。
「なにがみえる？」「うわぁ ごちそうだ」「たからものもあるよ」「きょうもたからものがいっぱいだ」「ごちそうもいっぱいあるぞ」 「おさけもあるぞ」「かんぱいしよう！」 「せかいじゅうの おたからを いただくことが ゆめ」、というどろぼうさんたち
どうやって どろぼうを おいだそうか
「いい考えがある。どろぼうをびっくりさせるのよ」とにわとりさん。「どうやって？」 「どうだい？」「よしわかった！」「それじゃみんなで さくせんかいし えいえいおー」
さぁて、どんなことをかんがえたのでしょう
ろばのうえにいぬがのって いぬのうえにねこがのって ねこのうえににわとりがのって… 「あれはなんだ なんだ？？」 「うわー！なにがおこったんだ？」「おばけだ！！」「にげろ～～」
まてよ、いまのはほんとうに おばけだったのかな？
「どろぼうはにげたわ」「きょうはここでねましょう。」 とおくまでにげた どろぼうたちでしたが 「いまのは ほんとうに おばけだったのかな？」と ふしぎにおもい、もどって たしかめることにしました。 「こわいから みんなでいこう」「そうしよう」 ぬきあし、さしあしで いえにはいったとたん、どうぶつさんたちが おおさわぎ 「うわーほんとうにおばけだー」どろぼうさんたちは びっくりして またもやにげていきました。
みんなでここでくらすことにしようよ
どうぶつさんたちは ブレーメンにいくのをやめて ここでくらすことにしました おへやをかざりましょう こうしてどうぶつたちは みんなで すむところをみつけ
おんがくたいをつくり うたって おどって たのしくくらしましたもうすぐクリスマス。どろぼうさんもよんで いっしょにうたっておどりましょう ほしぐみぜんいんで ♪サンタがまちにやってきた をうたいました
うたがあれば なかよくなれる。ちえも ちからもでる。
「♪どんなにつらいことがあっても だいじょうぶ ぼくらにはうたがある～～ ♪
うた、なかま、ちえ ＝「楽しく生きる力」というプレゼントをもって
サンタクロース イズ カミング トゥ タウン～～サンタが街にやってきました
これでほしぐみの劇はおわりです。ほしぐみさんはこの劇の導入にあたって、絵本を何度も読んで物語の世界を味わったあと、自分たちが感じたことや 感覚・経験・生活をもとにセリフを組み立てなおしたところもありました。そのことで、セリフを自分のものとして自信をもって表現できました。台本をなんども読みあわせ、お友だちのセリフもよく聞いた中で、役柄になりきってみんなで力を出し合って一つの劇を演じることができました。どうぶつさんのうたの部分では堂々とうたいながら行進し、希望がみなぎる姿を、泥棒さんのうたでは仲良く肩を組んでうたい、仲間意識が強いことを表現しました。
歳をとって働けなくなって職を失い、途方にくれる動物さんたちはその時点では生活の基盤をうしなった弱い存在でしたが、仲間と一緒ということと、音楽のちからで 生きるエネルギーを得ていきます。「どんなに辛いことがあっても、大丈夫、僕らには うたがある。」とうたいながら子どもたちは意気揚々と行進していきます。また、知恵を出し協力しあって泥棒をおいだす、というシーンではもはや弱い動物ではなくなっています。そして、住むところがみつかったので、何もブレーメンまで行かなくても 「今、ここ」で十分楽しんで生きていけることに気がついた動物さんたちでした。
一方、どろぼうさんたちは「世界中のお宝をいただくのが夢、」と大きなことを言っていますが、意外と臆病なところもあり、そんなこともからも、仲間とも協力しあって生きていることもわかります。
そして最後には動物さんに呼ぼれて一緒に音楽を楽しむように。
クリスマス会の出し物でしたので、「私達は大きな『愛』で包まれている」というCOSMOS保育園の理念をもう一つのテーマとしていました。最後に歌ったうた、♪サンタが街にやってくる、のサンタのプレゼントとは、「楽しく生きる力、その生き方そのもの」を示している気がしました。
見る人が楽しめる、感動を与えられる劇に仕上げてくれた、子どもたちと先生方に感謝します。